血糖値コントロールにオリゴ糖を利用できるか?

オリゴ糖の原料になるビート、甜菜(てんさい)の収穫 血糖値と糖尿病のコラム

上の写真は何かというと、ビートオリゴ糖の原料であるビート(甜菜、てんさい)の収穫です。

オリゴ糖というと、お通じが良くなる、スッキリというイメージを持たれている方が多いと思います。

 

オリゴ糖も糖質ですが、胃や小腸では消化吸収されずに大腸まで届く「難消化性オリゴ糖」は、ビフィズス菌を増やして腸内環境を良くする結果、便通の改善にも効果があります。

 

腸で吸収されにくいということは血糖値も上がりませんし、GI値も当然低く10~30程度です。

そこで今回は、血糖値コントロールにオリゴ糖を積極的に利用できるのか、という視点も交えてオリゴ糖のお話をします。

オリゴ糖の問題は、その使用量

オリゴ糖の種類は後で詳しく述べますが、難消化性のオリゴ糖であれば、血糖値の上昇を気にすること無く、甘味料としてオリゴ糖を使用できます。

甘さも種類によって違いますが、砂糖の20~70%と控えめ。

シロップや顆粒・粉末とありますが、まあ形状はどれでも良いでしょう。

 

問題は使用量です。

オリゴ糖の安全性については、一日30g程度までなら大丈夫とされていますが、摂りすぎや体調によっては、お腹の具合が悪くなります。

 

つまり消化が悪いものですから、おなかが緩くなって、グルグル鳴る、ガスが溜まってお腹が張る、お腹が痛くなる、下痢をするなどの症状を起こす可能性があります。

ということは、砂糖に代えて全部オリゴ糖にすると、そのようなことになるかもしれません。

 

各種オリゴ糖製品の使用量目安を見ても、一日5g程度になっています。

コーヒーやヨーグルトに使うと、1回か2回分ですね。

オリゴ糖の配合が少ないシロップであれば、もっと多くて一日10~20g程度になります。

 

従ってオリゴ糖は、血糖値コントロールを目的に使うものではなくて、便秘がちなときに血糖値を気にせず改善できる食品と考えた方が良いでしょう。

人工甘味料と合わせて血糖値の上昇を抑えることをお薦めします。

妊娠糖尿病が気になる妊婦の方にも無害なので、最適ですね。

免疫力の強化にもオリゴ糖は有効

腸内環境、善玉菌と悪玉菌

人間は加齢と共に免疫力が低下します。

この免疫力の低下を阻止するためには、腸内の細菌バランスを良くしておくことが大変重要です。

よく言われる、善玉菌優位にするということですね。

ですから、風邪を引きやすいとか、近年花粉症が出てきたといった方は特に、オリゴ糖を少量でも継続的に摂ることは有効です。

毎朝ヨーグルトにオリゴ糖というのがお薦めですよ。

 

ちなみにオリゴ糖のように腸内でビフィズス菌のような善玉菌を増やすことを「プレバイオティクス」といいます。

ヨーグルトのようにビフィズス菌などを直接増やすのは「プロバイオティクス」です。

難消化性オリゴ糖はどれか

オリゴ糖は糖類の分類でいうと、2糖あるいは3糖から10糖くらいがくっついたもの。

結構定義があいまいで種類も20種類以上あります。

 

その中で難消化性オリゴ糖とされるのは、主に次の5~7種類です。

オリゴ糖を選ぶ際の目安にしてください。

ガラクトオリゴ糖

ガラクトオリゴ糖は、ガラクトースが主成分ですので、ラクトース(乳糖)と似ていて母乳に含まれています。

だから赤ちゃんには母乳の方が良いのですよ。甘さは砂糖の30%程度。

乳果オリゴ糖(ラクトスクロース・ミルクオリゴ糖)

乳果オリゴ糖は、ラクトース(乳糖)とショ糖が結合したオリゴ糖で、甘さも増して砂糖の50%以上になります。

フラクトオリゴ糖

フラクトオリゴ糖は、ショ糖にフラクトース(フルクトース・果糖)が1~3個結合したオリゴ糖です。

甘さは砂糖の約30~60%。

キシロオリゴ糖

キシロオリゴ糖は、キシロビオースというトウモロコシや筍(たけのこ)に含まれる二糖類を主成分とするオリゴ糖です。

甘さは砂糖の40%程度で、少量でも十分な整腸作用があります。

ラフィノース(ビートオリゴ糖)

甜菜(てんさい・ビート・砂糖大根)から抽出した天然由来のオリゴ糖です。

甘さは控えめで砂糖の20%程度。吸湿性が低いので粉末でサラサラの状態を維持します。

 

次の二つは一部消化されて血糖になるので、難消化性オリゴ糖に入れたり入れなかったりします。

カロリーも上記5つよりもやや高め。

大豆オリゴ糖

大豆オリゴ糖は大豆に含まれる少糖類 (スタキオースやラフィノース) の総称です。

甘さは砂糖の70%くらいあります。

イソマルトオリゴ糖

イソマルトオリゴ糖は、グルコース(ブドウ糖)を主成分とするオリゴ糖で、味噌・醤油・蜂蜜やトウモロコシにも含まれています。

安くて熱や酸に強いので、料理によく使われます。

オリゴ糖製品

オリゴ糖製品には特定保健用食品(トクホ)が許可されているものが多いですが、許可表示としては「おなかの調子を整える食品」あるいは「おなかの調子を良好に保つ食品」などです。

血糖値に関するトクホではありません。

 

純度(オリゴ糖の配合率)が高ければ、それだけ価格は上がりますので、安いものはオリゴ糖が30%程度だったり、砂糖の方が多かったり、添加物が入っていたりしますので、よく確認しましょう。

 

最後にオリゴ糖製品をいくつかリストアップしてコメントしましたので、参考にしてください。

カイテキオリゴ

カイテキオリゴ通販

オリゴ糖といえばカイテキオリゴというくらい、知名度も高く、売れている商品です。

何が良いのかと言えば、純度が高く品質が良い上に無理なく続けられる価格というバランス。

(コースによって割引率が異なります)

そして多くの口コミに支えられた、効果への信頼感ではないかと思います。

 

カイテキオリゴの原材料は、次の通り。

「ラフィノース、ミルクオリゴ糖、乳糖、フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、環状オリゴ糖、アカシア食物繊維、難消化性デキストリン、ショ糖」

原材料は多い順番に記載するルールですので、ラフィノースが主成分で、ほぼ難消化性オリゴ糖と、わずかに食物繊維とショ糖を使っているということです。

善玉菌によって相性が良いオリゴ糖がありますので、複数種類のオリゴ糖を入れるのは有効です。

食物繊維は、より消化吸収されにくくするのと、粉末をサラサラに保つためです。

もう何年もトップを維持しているオリゴ糖ですので、安心ですね。

 

公式サイト→カイテキオリゴ

 

はぐくみオリゴ

はぐくみオリゴ


5種類の高純度な難消化性オリゴ糖を網羅している唯一の商品です。

原材料は、「ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ラフィノース」

これ以上は望めないというバランスのオリゴ糖だと思います。

ただし、価格はカイテキオリゴよりもお高いです。

定期購入の初回が半額ですので、試してみる価値は十分にありますよ。

詳しくはこちら→はぐくみオリゴ

 

スーパーやドラッグストアで見かけるオリゴ糖は、純度が低いものが多いので、よく成分表示を見て、確認してください。

よく見かける「オリゴのおかげダブルサポート」は、乳果オリゴ糖とショ糖が原料で、オリゴ糖55%です。砂糖に近い甘みがありますので、違和感なく使いやすいということはありますが。

ダブルサポートではない通常の「オリゴのおかげ」は、オリゴ糖30.2%しかありません。

他には、オリゴ糖を抽出していない、てんさい糖シロップみたいなものもありますので、成分表示で確認しましょう。

 

人工甘味料の記事はこちら

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