甘い果物を食べても血糖値は上がらない、危険なのは果糖ブドウ糖液糖だ!

果物(フルーツ)と血糖値

私の朝食は、サラダ・卵・果物(フルーツ)・ヨーグルトと、ブラックコーヒーです。

パン・お米・麺類などの炭水化物は昼(たまに)か夜まで食べません。

果物は昼も食べますので、結構食べている方だと思います。

私は気にしたことがありませんが、果物についてはインターネット上でもいろんなことが書かれていて、甘くて糖分が多いから太るとか、血糖値も上がるだろうとか、いや血糖値は上がらないとか、どれが正しいんでしょうか?

今回はこの果物(フルーツ)と血糖値・肥満について、すっきり整理してお話します。

キーワードは果糖とブドウ糖です。

果物(フルーツ)では食後血糖値が上がらない理由

果物(フルーツ)の甘さは果糖(フルクトース)である

果物に含まれる糖質の割合はもちろん種類によって違いますが、おおよそ半分以上は果糖(フルクトース)で、残りが主にブドウ糖(グルコース)とショ糖(スクロース)です。

ショ糖はブドウ糖と果糖がくっついた二糖類ですので、酵素で分解されます。

つまり果物の甘さは果糖によるものが大きく、しかも果糖は普通の砂糖(ショ糖)と比較すると約1.2~1.7倍甘く感じます

ただし、果糖は温度が低いほど甘さが増すので、40度以上の暖かく感じる飲み物などでは、砂糖(ショ糖)の方が甘く感じます。(砂糖の甘さは温度で変化しません)

ですからホットドリンクに果糖はあまり使いません。

果物は常温以下で食べるので、果糖が砂糖より甘く感じるんです。

スイカはよく冷やした方が甘いのは本当。

食後血糖値を上げるのはブドウ糖だけ

そんなに甘いのに、血糖値は上がらないの?と思うのが普通ですが、上がりません。

その理由は、果糖は血管を通らないから。

果糖は約10%はブドウ糖に変換されますが、90%はそのまま肝臓に直行します。

そして、果糖の代謝はブドウ糖よりも早く、その時必要なだけエネルギーに変換されて、残りは肝臓にグリコーゲンとして蓄えられますが、貯蔵量に限界があるので、余った果糖はすぐに中性脂肪になります。

ブドウ糖の方は、肝臓から心臓、血管へ流れて血糖値が上がり、インスリンが分泌されます。

それから細胞でエネルギーに変換されて、余った分だけ中性脂肪になります。

果糖のGI値は約19と低GIですが、吸収が緩やかだからではなくて、そもそも血糖にならないから。

つまり、果物を食べても糖質の半分以上は血管へ流れないので、それほど血糖値は上がらないのです。

果糖の過剰摂取は肥満を促進する

果糖の体内処理をご説明しましたが、グリコーゲンの限界貯蔵量を超えると、果糖はどんどん中性脂肪になります。

ですから、適量の果糖は問題ないですが、過剰に摂取すると、肥満や高血圧症に発展する可能性が普通の砂糖よりも高くなります。

フルーツジュースや缶詰、ドライフルーツは避けた方がよい

フルーツジュースは飲みやすいのでコップ一杯くらい軽く行ってしまいますが、生のフルーツに換算するとかなりの量を摂取していることになりますので、飲みすぎないようにしましょう。

おまけに食物繊維も粉砕してしまうので、吸収が早くなってGI値も高いです。

ジューサーよりも食物繊維が残るミキサーの方がマシですね。

フルーツ缶詰も高カロリーで太るので避けた方が良いです。

例えば、パイナップル100gのカロリーは約51kcalですが、パイン缶詰340g8切れ入りですと、1切れ46gでカロリー39kcalになります。

もっと高カロリーなのがドライフルーツです。

大きめのバナナ1本200gの可食部は、120gでカロリー103Kcalですが、バナナチップス100gのカロリーは約530~540kcalにもなります。

少しつまむくらいにしておきましょう。

果糖ブドウ糖液糖入りの清涼飲料水は危険!

「異性化糖」というのはご存知でしょうか?

でんぷんをブドウ糖に分解したブドウ糖液の、一部を酵素かアルカリで果糖に変換したものです。

果糖が50%以上90%未満なら「果糖ブドウ糖液糖」、果糖が50%未満なら「ブドウ糖果糖液糖」になります。

「フルクトース・コーンシロップ」という表記もよく見られますが、これはとうもろこしのでんぷんを原料にして作った異性化糖です。

異性化糖は様々な食品で使われていますが、特に注意したいのが甘い炭酸飲料などの清涼飲料水で、500mlに約60gも入っています。

2009年のJ Clin Invest.というところの研究論文に、「ブドウ糖ではなく果糖甘味料を使った飲料は、過体重/肥満のヒトの内臓肥満および脂質を増加させ、インスリン感受性を低下させる」というのがあります。

実験では必要なエネルギーの25%を果糖甘味料にして10週間経過した結果ですので、かなりの量を摂取しているわけですが、異性化糖は肥満だけではなくインスリン感受性も低下させる、つまり糖尿病も引き起こすということなのです。

果糖は食後血糖値を上げないとご説明しましたが、摂りすぎると甘いのに血糖が増えない状態が続きますので、要は鈍感になってインスリンの働きも鈍くなるということでしょう。

それから、「フルクトース・コーンシロップ」や「果糖ブドウ糖液糖」は、ブドウ糖の10倍の速さでAGE(終末糖化産物)を作り出すと言われています。

AGE(終末糖化産物)とは、Advanced Glycation End Productsの略で、タンパク質と糖が加熱されてできた物質のこと。強い毒性を持ち、老化を進める原因物質とされています。

おまけに「フルクトース・コーンシロップ」は、多くの原料に「遺伝子組換えトウモロコシ」が使われています。

とにかく甘い清涼飲料水は飲まない方がよいです。

普通に生の果物(フルーツ)を食べるなら大丈夫

さんざんネガティブなこともお話ししましたが、最後に「生のフルーツは平気です」と、お伝えしておきます。

次のグラフは食品100gあたりの成分です。

食品100gあたりの成分

果物は80%以上が水分で、炭水化物には食物繊維も含まれています。

ポテトチップスやせんべいに比べたら、どれだけ糖質が少ないかお分かりでしょう。

次のグラフは、食品100gあたりのカロリーです。

食品100gあたりのカロリー

果物は非常に低カロリーです。唯一「コーヒーゼリー」だけは糖質も少ないし大変ヘルシーなスイーツだと言えます。

つまり、よっぽど果物ばっかり食べているような生活でもない限り、「生のフルーツ」は血糖値も肥満も気にすることはない、日本人はそんなにたくさん果物を食べていませんから。

と私は考えて、毎日朝昼、フルーツをいただいています。

※今回の記事は農林水産省・文部科学省や砂糖を作っている日新製糖さん、AGE測定推進協会などのデータを参考にしました。