米麹甘酒と酒粕甘酒、糖尿病予備群におすすめはどっち?

甘酒 血糖値と糖尿病のコラム

甘酒ブームが来てからは、家で甘酒を作って飲む人も増えました。

甘酒は栄養分が豊富とか、肌によいとか、ダイエットのために飲むとか、いろいろ言われますが、実はそのまま鵜呑みにしてはいけませんよ。

そもそも甘酒には2種類あって、作り方や成分が違うので、一緒くたにしてしまうと間違いが起きてしまうのです。

そこで今回は、混同してはいけない甘酒の知識と、血糖値が気になる方が甘酒を飲みたいなら、断然こちらがよいですよ、というお話をします。

米麹甘酒と酒粕甘酒の違い

結論を申し上げると、血糖値が高めの方は、酒粕甘酒を飲むことをお薦めします。

では、その理由をご説明しますね。

米麹甘酒の作り方と成分・レシピ

米麹甘酒は、お米に米麹を加えることによって発酵・糖化させたものです。

ご家庭で作る場合は、炊飯器で炊いた「おかゆ」を60度に冷まして、米麹(米糀)を入れ保温モードで発酵させる。あるいは魔法瓶に移して保温効果で発酵させる方法もあります。

60度前後という温度が重要で、高すぎると糖化が進みませんし、低すぎると乳酸菌が活性して酸っぱくなります。

いずれにしても米麹での発酵工程は必須で、8時間くらいかかります。

作る楽しみはありますが、スーパーなどで買ってきたほうが早いですね。

米麹

出来上がった米麹甘酒はすごく甘いのですが、これは麹菌のアミラーゼによってデンプンが分解された、ブドウ糖の甘さです。

 

ブドウ糖といえば、血糖値を上昇させる張本人ですね。

米麹甘酒100gに約23g前後の糖質が含まれていて、しかもすでに分解されたブドウ糖ですので吸収が早いです。

ということは食後血糖値が上がりやすい、高GIの食品ということになります。

 

よく甘酒が「飲む点滴」と言われますが、その理由もご説明しましょう。

点滴にも種類があって、単なる水分補給と栄養補給、そして薬剤投与のためです。

 

水分補給の点滴は、水に電解質(イオン)を混ぜたもので、食塩水に近くポカリスエットみたいなものです。

これに「ブドウ糖」を加えたものが栄養補給の点滴になります。

 

ですから飲む点滴と言われるのは米麹甘酒の方で、栄養補給の点滴にビタミンやミネラルを更に加えたようなものですね。

ブドウ糖以外の成分としては、オリゴ糖・食物繊維、システイン・アルギニン・グルタミンなどのアミノ酸、ビタミンB1・B2・B3・B6・葉酸や、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄分・亜鉛といったミネラルが豊富に含まれています。

カロリーは100gあたり80kcalちょっと。

「酒」という字は付いていますがアルコール発酵はほんのわずかです。アルコール分1%未満なので清涼飲料水になります。

米麹甘酒の効果(有用性)

疲れたときには米麹甘酒を飲むと、ブドウ糖による疲労回復効果があります。

血糖値が高めの方は注意してください。

オリゴ糖は腸内環境を良くしますし、栄養素が豊富なので健康維持には役立ちますね。

 

ダイエットについてはどうなんでしょう?

ブドウ糖を吸収すると満腹中枢を刺激して、食べ過ぎ防止になるという話もありますが、単にお腹を膨らませるのでしたら、おからやこんにゃくのようなヘルシー食材でもよい気がします。

また、甘酒にはビタミンB群やアミノ酸などの栄養素が豊富ですので、少量で栄養補給ができるというメリットがあります。これは確かにそのとおりでしょう。

食物発酵エキス100%の酵素ドリンクも少量で栄養成分が豊富なので、置き換えダイエットならこちらが良いかもしれません。熱処理をしているので、酵素はほとんど死活していますが。

 

ですので、甘酒ダイエットはブームで終わると思います。

糖質制限のロカボの方がダイエットにも強力です。

酒粕甘酒の作り方と成分・レシピ

酒粕は日本酒を醸造するときに出る搾りかすで、板状に剥がした「板粕」や板状に取れなかった「ばら粕」などがあります。

酒粕(板粕)

酒粕甘酒の作り方は、酒粕をお湯で溶きながら砂糖としょうがを入れるだけです。実に簡単ですね。

 

酒粕にはアルコール(エタノール)が8%ほど含まれていますので、アルコールが苦手な方や子供さんは、そのまま食べると危険です。

しかし酒粕甘酒ですと、フツフツと4~5分煮ればアルコールはほとんど飛びますので、匂いが無くなっていれば大丈夫でしょう。

市販の酒粕甘酒もアルコールを飛ばして「清涼飲料水」になっているものが多いです。

酒粕甘酒の効果(有用性)

酒粕甘酒も米麹甘酒と同様に栄養成分が豊富で、特に葉酸・亜鉛・リン・カリウム・カルシウム・マグネシウムは豊富です。

それに加えて酒粕は美白効果で有名です。

 

酒粕に含まれる美白関連成分は、ビタミンB5(パントテン酸)・アルブチン・リノール酸・コウジ酸と、非常に豊富です。

昔から日本酒を作る杜氏(とうじ)の肌がきれいと言われるのは、酒粕を食生活に取り入れているからです。

 

「パントテン酸」は代謝酵素の働きを助ける大事な補酵素になり、またビタミンCの働きにも関与していますので、皮膚や粘膜のトラブルに有用な成分です。

 

「アルブチン」は、メラニンを除去するハイドロキノンとブドウ糖が結合したハイドロキノン誘導体で、ハイドロキノンよりも低刺激で安全性が増します。

アルブチンは、メラニンを黒色化するチロシナーゼという酵素を阻害して、シミの元になるメラニンの生成を抑えます。

 

「リノール酸」は、紅花油(サフラワー油)などに含まれるn-6系の必須脂肪酸で、チロシナーゼを阻害して分解すると言われていますが、酸化しやすく、過酸化脂肪酸によるがん誘発の危険性も指摘されています。

 

「コウジ酸」は麹菌から発見された成分で、このコウジ酸にもチロシナーゼを阻害する機能があるとされています。

 

いずれにしても美白成分の宝庫ですので、酒粕パックとか酒粕石鹸なども作られるわけですね。

結論

米麹甘酒はブドウ糖がいっぱいですので、血糖値が高めの方は避けたほうがよいでしょう。

酒粕甘酒はそれ自身には甘みがないので、砂糖を加えるのですが、通常の砂糖ではなくて、「パルスイート」や「ラカントS」などの人工甘味料を使えばよいのです。

あるいは「オリゴ糖」で甘みづけしてもよいでしょう。

「酒粕甘酒」のほうがおすすめです。

 

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