境界型糖尿病の人(糖尿病予備群)は自分で発症予防するしかない!

境界型糖尿病(糖尿病予備群)

境界型糖尿病(糖尿病予備群)になると、糖尿病になる確率が正常型と比べて6倍~20倍になると言われています。

糖尿病になってしまうと、その後は合併症を起こさないように一生付き合っていかなければなりません。

しかしそれだけリスクが大きくなるにもかかわらず、まだ糖尿病予備群の段階では病院を利用して予防することは難しく、自分で血糖値をコントロールして、正常型に戻す努力をするしかありません。

その理由をお話しします。

境界型糖尿病(糖尿病予備群)の定義

境界型糖尿病(糖尿病予備群)とはどのような状態かを、簡単に整理しておきましょう。

日本糖尿病学会によると、血液検査で空腹時血糖値が110~125mg/dl、75gOGTTと言われるブドウ糖負荷試験後の血糖値が140~199mg/dlのいずれか、もしくは両方の数値だった人を、境界型糖尿病と定義しています。

また、Hba1c(ヘモグロビンa1c)の値(NGSP値)では、6.0~6.4%が境界型と判定されます。

糖尿病判定についての詳しい記事はこちら→【保存版】血糖値の正常値と糖尿病判定のまとめ

「糖尿病」にならなければ保険診療を受けられない

境界型糖尿病(糖尿病予備群)では保険適用外の自由診療になる

一般的に自己負担が3割になる、健康保険が適用される診療を「保険診療」と言いますが、保険診療では病気に応じて検査や治療内容が定められていて、それ以外の治療はできません。

保険診療以外の治療は「自由診療」と言って、全額自己負担(10割負担)になります。

また、保険診療と自由診療を混ぜて行うことを「混合診療」と言いますが、現在の医療保険制度では、差額ベッド代や一部の先進医療を除いて、原則として認められていません。

認められない混合診療を行うと、保険診療部分も含めて全部が全額自己負担(10割負担)になります。

それで、糖尿病に関して言えば、「糖尿病」と診断されるまで糖尿病の保険治療は受けられないのです。

保険適用になる薬があるが適用のハードルが高い

糖尿病治療薬の「メトフォルミン」などは、臨床試験で予防効果があることが分かっていますが、自由診療になります。

唯一「ボグリボース」というαグルコシダー阻害薬(製品名は武田薬品のベイスン錠0.2、同OD錠0.2)が、境界型に対して保険適用が承認されていますが、次のような制約があります。

「食事療法及び運動療法を3~6ヵ月間行っても改善されず、かつ高血圧症、脂質異常症(高トリグリセド血症、低HDLコレステロール血症等)のいずれかを基礎疾患として有する患者を対象とする場合に限り、保険適用を認める」

ハードルが高くてなかなか保険適用できません。

また、実際に糖尿病予備群を対象にした自由診療メニューがある病院は、ほとんどありません。

現在の予防医療は「重症化予防」がほとんど

2016年4月に厚生労働省が「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」というのを策定しました。

それに伴って医療機関では「重症化予防外来」「透析予防外来」「足病変予防外来」といった診療を行うところが増えています。

要は、糖尿病合併症の発症や重症化するのを防ぎましょうというところまでしか出来ていなくて、境界型糖尿病に対して医薬品が使われるようになるのは、まだまだ先のことだと思います。

自由診療がもっと増えれば、お金のある人は利用すると思いますが、今度は信頼できる病院を選ぶという課題が出るでしょう。

病院との直接契約で自己責任になりますからね。

日本の保険医療制度では発症予防の保険治療が難しい

日本は「国民皆保険制度」と言って、原則全員が何らかの医療保険に入っています。

ですから保険適用枠を拡げるということは、一気に保険での負担額が増大する可能性があるので、慎重にならざるをえないのは理解できます。

しかし一方では、予防医療や代替医療を推進して、将来的な医療費削減につなげるということが国の方針でもあります。

まずは栄養学の普及を図って食生活を改善するなど、自分でできることから始めてもらうというのが順序でしょうか。

糖尿病予備群はどうすればよいのか

食事(糖質制限)と運動

病院へ行ったところで、まず指導されるのは食事療法と運動療法です。

糖質制限が最も有効なのは分かっていますので、自制するのが難しければ、家族の協力を得てコントロールするのもよいのではと思います。

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自分で情報収集してサプリメントなどで補う

サプリメントの利用はとても有効と思います。

αグルコシダーゼ阻害薬と同じ機能を果たすサプリや、インスリン分泌能が低い人にはインスリン様物質と言われる成分を使ったサプリもあります。

ご自分に合ったサプリを続けることをお薦めします。

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血糖値自己測定をする

健康診断や追加検査のときだけ血糖値を測っても、正直それだけでは不足です。

特に食後血糖値は自己測定しなければ分かりませんので。

「測って記録する」という行為だけで、モチベーションが継続して改善しやすくなるものです。

病院で測定器を紹介してもらっても保険適用外ですので、自分で選んでよいかなと思います。

血糖値の測定方法と血糖値測定器のすすめ

境界型糖尿病では自覚症状がありませんので、油断せずに自分で血糖値コントロールをしっかりしましょう。