健康診断で血糖値が高めですという結果が出ない限り、血糖値の測り方なんて考えもしないと思います。
しかし現在の日本では40代の3割が糖尿病予備群といわれますし、自分が糖尿病予備群だと分かったら、がぜん心配になってきますよね。
実際そうなると、日常的に自分の血糖値を把握してコントロールすることが、たいへん重要になってきます。
ところがいざ自分の血糖値を把握するといっても、実際にはどうすればよいのか分からないといった方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は血糖値の測定方法についてご紹介しておきたいと思います。
病院の血液検査
まず1つ目は病院で健康診断をすると必ず行う血液検査です。生活習慣病検診ですと、血液を3本くらい取られますが、この際に血糖値の測定も行われます。
病院での健康診断は一般的に前日の夜から絶食をして行うため、血糖値の測定は空腹時血糖値となります。
空腹時血糖値とは、10時間以上食物を摂取しない状態の測定方法で、100mg/dL以下であれば正常値、100~109mg/dLが正常高値、109~125mg/dLが境界型糖尿病、そして126mg/dLを超えると糖尿病と診断されます。
また病院での健康診断では、HbA1c(ヘモグロビンa1c)も同時に測定してもらえる場合もあります。
血糖値の数値は、その時点での血糖値の状態を知ることはできますが、血糖値は計測前の食事の内容や時間、その日のストレス具合によって大きく変わります。
しかしHbA1cはその日の食事の内容などは関係なく、過去1~2ヶ月の血糖値の状態が分かるもののため、より正確な自分の血糖値の状態を知ることができます。
HbA1cの正常値は6.0%未満です。6.5%を超えると糖尿病型、8.4%を超えると糖尿病だけでなくさまざまな合併症を発症する危険があるとされています。
血液検査キット
会社に勤めている時は毎年、定期健診などで血液検査をすることができます。
しかし離職や定年退職してしまうと健康診断は強制ではなくなるため、面倒でやらなくなってしまうという方も少なくありません。
また主婦の方や自営業の方など忙しくて病院まで行って健康診断を受ける時間がなかなか取れないという方もいらっしゃるでしょう。
そういった方におすすめの血糖値の測定方法が、この血液検査キットです。
多くのタイプで血糖値のほか、HbA1cも知ることができます。
血液検査キットは測定する項目数によって価格も変わってきますが、安いものでは6,000円ぐらいから、高くても10,000円程度で購入が可能です。
ネットなどで注文、自宅に到着後、採血をして郵送すると3~5日程度でメールで検査結果が送られてきます。そして1週間もすれば結果シートが郵送され詳細をチェックすることができます。またWeb上で結果を閲覧できるサービスを行っているものもあります。
血液検査キットのメリットは自分の好きな時間に自宅でできる上、通常、病院で血液検査をする際には約10mlの血液が必要となりますが、血液検査キットであれば、0.065ml程度でできるという手軽さです。
血糖値測定器で自己測定する
自宅で血糖値を測定する方法は血液検査キットのほか、家庭用の血糖値測定器を購入するという方法もあります。
血糖値は計測前の食事の内容や時間、その日のストレス具合によって大きく変わります。
また食後血糖値は自分で継続測定しないと病院などで行うことはできません。
血糖値は常に変化するため、自分で毎日測定し、記録することがベストだといえます。
血糖値測定器本体は機器により違いはありますが、10,000~20,000円程度で購入できるものがほとんどです。
それ以外に消耗品であるセンサーが1回当り100円前後、針が一本当り10~30円となっています。
テルモ、ニプロ、ジョンソン&ジョンソン、オムロンなどの医療機器メーカーから多くの機器が販売されていて、薬局などのほか、本体はAmazonなどの通販サイトで購入することも可能です。
使い方は簡単です。穿刺針(せんししん)とセンサーをセットし、穿刺部分を消毒した上で、針で血を出します。その後、本体に血を染み込ませ数秒から数十秒待つと結果が表示されるという仕組みになっています。
通常は1日、1~3回程度測定します。測定結果は都度、記録していきますが、より正確な血糖値を知るには、数値以外に計測前の食事内容なども併せて記録しておくことがポイントとなります。
毎回面倒なように思うかもしれませんが、習慣にしてしまえば苦になりません。
サプリメントや血糖値を下げるお茶などの効果測定にもなりますので、糖尿病予備群はもちろん、健康診断で一度でも血糖値が高いという結果が出たら、血糖値測定器で継続的に測るという方法をお薦めします。
糖尿病になったら、一生付き合うことになりますよ。