サラシアは血糖値対策だけではなくて、ダイエット系のサプリにも配合されているので、よく知られるようになりましたね。
今回はこのサラシアについて、徹底解剖してみたいと思います。
サラシアのすべてが分かる記事です!
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サラシアの機能と効果を一言で言うと
サラシアは炭水化物の分解吸収を阻害する(じゃまをする)ことで、炭水化物を食べても血糖があまり増えない、少しずつ緩やかに吸収されるという機能性食品になります。
下は有効成分サラシノールで説明した図。
引用:富士フィルムのメタバリア公式サイト
血糖があまり増えない、つまりインスリンが活躍するまでもなく、食後血糖値が上がらない。
継続することで、空腹時血糖値やHba1cもコントロールできます。
また、炭水化物を食べても、あまり中性脂肪などにならないから、ダイエット系サプリにも利用されているのです。
サラシアの種類と使われる部分は?
サラシアの生息地はインド・スリランカ・タイ・ミャンマーあたりで、サラシアの種類(品種)は主に3つです。
サラシア・レティキュラータ (コタラヒム・コタラヒムブツも同じ)、サラシア・キネンシス、サラシア・オブロンガのどれかが原料になっています。
そしてサラシアはつる性の低木で、使われる部分は主に地下の茎や根、幹です。
葉にも有効成分が含まれていますが茎や根の方が多いので、そちらを使います。
写真はタイ原産のサラシア・キネンシス。
サラシアの有効成分は2つ
サラシアに含まれる有効成分は、サラシノールとコタラノールの2つです。
(ネオサラシノールとネオコタラノールを入れると4つになります)
化学的組成がちょっと違いますが、だいたい同じようなものと思って構いません。
サラシアの原木には元々どちらも含まれていますが、エキスにした場合は、その抽出技術によって差が出るようです。
例えば、株式会社タカマのサラシノールは「ダスデス(Dasdes)」という名前で日本・アメリカの特許を取得しています。(サラシア・オブロンガのエキス末)
タカマは元々原料メーカーですので、タカマのサラシノールを使った製品は結構あります。
ネオコタラノール抽出技術の方は小林製薬が特許を取得していて、サラシア・キネンシスの幹から抽出したエキス末を使用しています。
ネオコタラノールは更に特定保健用食品(トクホ)の認可も得ていますので、小林製薬の「サラシア100」にはトクホマークがありますね。
サラシノールは、機能性表示食品として届け出受理された製品が10数種類あります。
必ずしも機能性表示食品ではないサラシノールが、機能が低いというわけではありません。
機能性が認められるサラシノールの量は、1回あたり0.2mg以上とされていますので、3食1日分で表示していると0.6mg以上になります。
製品を選ぶときの参考にしてください。
サラシアの効果の証明
サラシアの効果を示した試験データはいくつもありますが、例えばこれ。
II型糖尿病患者66名を対象とした二重盲比較試験で、試験食(炭水化物110 g含む)とサラシア・オブロンガ抽出液240mgまたは480mgを摂取させたところ、0~180分後の血清中のブドウ糖とインスリンのピーク値とAUCが低下した。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17616771?report=abstract(英語)
サラシノールとコタラノールではどちらが効くかというのも気になるところですが、タカマのサイトに、炭水化物を分解する酵素をどれだけ阻害するかという実験データがありました。
数値は酵素の活性度合いを示す値(IC50)で単位はμg/mlです。
α-グルコシダーゼ | サラシノール | コタラノール | アカルボース |
マルターゼ | 3.20 | 2.80 | 1.30 |
スクラーゼ | 0.84 | 0.58 | 1.10 |
イソマルターゼ | 0.59 | 1.90 | 100.00 |
引用:http://www.takama.info/salacia/
アカルボースというのは、病院で処方される代表的なα-グルコシダーゼ阻害薬です。
マルターゼやスクラーゼは酵素の名前で、数値が低い方がよく効いていることになりますので、この実験データでは、サラシノールよりコタラノールの方が効いているようですね。
サラシアの安全性と副作用
様々な試験データを見る限り、サラシアをお茶やサプリで飲むぶんには安全です。
ただし、動物実験で妊娠ラットに体重1kgあたり10gのサラシアエキスを大量摂取させたところ、流産が増えたというデータがありますので、おそらく妊婦は避けた方がよいのでしょう。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12845381?dopt=Abstract(英語)
サラシアの副作用については、お腹の張り、ゴロゴロ、げっぷ、オナラ、軟便や下痢、吐き気などの症状が報告されています。
慣れたら普通は緩和されますが、合わないようなら、やめた方がよいですね。
サラシアの粉末・サプリ・お茶、どれが良い?
サラシア関連製品は、いろいろな形状で販売されていますが、どれが良いのでしょうか?
一概にどれが良いとも言えませんが、単純に考えて、サラシアをそのまま粉末にしたものより、成分抽出したサラシアエキスの方が、効き目があります。
エキスから水分を抜いて粉末にしたものが、「エキス末(乾燥エキス)」です。
「濃縮エキス」と書いてある場合もありますが、そもそも「エキス」は濃縮されたものなので、無視してよいでしょう。
サプリメントはほとんどエキス末を使用していますので、効き目があると思います。
あとは含有量の差ですが、はっきり表示してあるものが安心です。
お茶の場合は、サラシア粉末なのかサラシアエキス末なのか、あるいは葉なのか、よく確認してから購入されるのがよいと思います。
厳選サラシアサプリ、サラシア茶
コタラエキス+(プラス)
コタラエキス+(プラス)(旧製品名:コタラエキス粒)は、サラシア・レティキュラータから抽出した「ネオコタラノール」を配合した「機能性表示食品」です。
小林製薬のサラシア100と同じ、ネオコタラノールを有効成分としていますが、
1ヶ月分が120粒なのに、サラシア100よりも安い!
(サラシア100は90粒)
しかもネオコタラノールの含有量も、コタラエキス+(プラス)の方が多いです。
(サラシア100:1粒あたり221μg、コタラエキス+:1粒あたり224μg)
サラシアサプリなら間違いなく一番コスパが良いと思います。
高齢者の写真が多いページですが、もちろん年齢は関係ありません。
レビュー記事はこちら
コタラエキス+(プラス)はサラシアサプリで最もコスパが良い!
サラシア100
知名度も実力も十分なのが、トクホのネオコタラノールを使っている小林製薬の「サラシア100」です。
サラシアキネンシスのエキスで、コタラエキス+とは原木の種類が違います。
コタラエキス+よりやや大きめの粒ですが、ほとんど変わりません。
メタバリアEX
富士フィルムの「メタバリアEX」は、サラシノール、難消化性デキストリン(食物繊維)、エピガロカテキンガレート、モノグルコシルルチンを配合した「機能性表示食品」です。BMIが高めの方に適したサプリメントです。
まとめ
- サラシアは炭水化物の分解吸収を阻害して、食後血糖値を上げない。
- サラシアは葉よりも茎や根・幹が使われる。
- サラシアの有効成分はサラシノールとコタラノール。
- サラシノールよりコタラノールの方が有効かも。
- サラシアは安全だが、妊婦は避けたほうがよい。
- お腹の張り、ゴロゴロ、げっぷ、オナラなどの副作用が出ることもある。
- 有効成分を抽出したエキスやエキス末(乾燥エキス)がよい。
アーユルヴェーダって何?(おまけの話)
サラシアは、よくインドの「アーユルヴェーダ」で利用されてきたハーブということが紹介されていますね。
これは何かというと、インドやスリランカで紀元前1,000年よりもっと前からある「生命の科学」とも言われる伝統医学で、医学だけではなく生活の知恵や哲学まで含むものです。
サラシアに関しては、サラシアの茎などで作ったマグカップの中に水を入れて、成分が染み出したところを飲むとういう方法で、肥満や糖尿病の予防をしていたようですよ。